ダウンシュラフやダウンウェアを選ぶ際にFP(フィルパワー)という数字を見たことはないでしょうか?この数字はそのダウンシュラフやダウンウェアのスペック・機能を把握する上で非常に重要なものです。
この数字を見るだけでおおよその暖かさがわかります。キャンプにおいてシュラフの機能性というのは充分に眠ることができるか否かという点で非常に重要です。
春・夏・秋まではなんとか服装や羽織る物で誤魔化せますが、さすがに冬はしっかりとした装備がないと充分な睡眠はとれません。ダウン類を選ぶ際に是非参考にしてもらいたいと思います。
この記事を読むと
- FP(フィルパワー)について理解できる
- ダウンとフェザーの違いについて理解できる
- FP(フィルパワー)の活用方法がわかる
コンテンツ
FP(フィルパワー)とは?
FP(フィルパワー)とは、結論から申し上げると“羽毛のかさの高さ”を指します。
正確な測定方法としては、計測シリンダーに1オンス(約28g)の羽毛を入れ、その膨らみの程度を立法インチで表した物です。正確な定義は、なんとなく覚えてもらえたらと思います。
ここで重要なのは、1オンスという羽毛がどの程度膨らむかという点です。膨らみの程度が大きい場合、その1オンスの羽毛の中に空気をため込む量が多いということであり、ダウンが温かいということに繋がります。このフィルパワーの数値が高いものが、すなわち良質・質が高い物とも言えます。
ポイント!
- フィルパワーが高い…空気をため込む量が多く温かい
- フィルパワーが低い…空気をため込む量が少ない温かくない
ダウンとフェザーの違い
ダウン…水鳥の胸毛の部分
フェザー…水取りの羽
ダウンには保温性が優れているという特徴があり、フェザーは通気性や形状を保つという特徴があります。特にダウンウェアは衣類として形を保つ為にダウンだけでなくフェザーもバランスよく入れることでキレイな形を保っています。
またアウトドアシーンでは雨や雪などダウン自体が濡れることもあります。フェザーはダウンより速乾性に優れています。アウトドアシーンでは一度濡れてしまった衣類が早く乾くことも重要になります。このメリット・デメリットを考慮してウェアを選ぶ必要があります。
余談
フィルパワーを左右するものとして選別・精製・洗浄が重要であり、この過程で品質が低い物にはネット上のレビューを見てみると「けもの匂がする」と当たり外れがあるように散見されています。水鳥から採取しているので、けもの匂があるのは当然と言えば当然ですが、匂いに敏感な方は睡眠に関わる部分ですので充分注意が必要かもしれません。
FP(フィルパワー)と総重量
フィルパワーと総重量の関係について解説しておきます。
FP(フィルパワー)が高い場合
暖かいのでシュラフやダウンウェアの中に入れるダウンの量が少なくて済みます。結果的にシュラフ自体の総重量を軽くすることが出来ます。
フィルパワーが高い物ほど高級とされていますので値段的にも高くなる傾向があります。
FP(フィルパワー)が低い場合
暖かさが不十分なことがあるので、その点を補う為にダウンの量をたくさん入れます。結果的にシュラフ自体の総重量は重たい物となります。
フィルパワーが低い物ほど比較的値段が安く抑えられる傾向があります。
これらを踏まえて是非こちらの記事も合わせて読んでみてください。格安シュラフについてレビューしています。家族分など複数揃える必要があるような方は必読です。
キャンプ・アウトドアでの活かし方
登山者・バックパッカー
登山をする上で背負っている荷物の重量は軽い方が絶対的に良いです。このようなバックパッカーにとってはフィルパワーは高い物を選びシュラフの重量を軽くする必要があります。登山が目的でのギアをお探しの方は是非こちらのリンクもご活用ください。
キャンプ
ソロキャンプであれば一人分ですので、移動手段や荷物の重量を気にしながらご自身に最も合った物を選べばよいと思います。ただし、ファミリーキャンプともなると家族分のシュラフを揃える必要があります。当然ながら車での移動がメインになると思うのでバックパッカーよりは軽量さは必要ありません。結果的にはFP(フィルパワー)が多少低くて総重量が重たくでも価格を抑えて人数分揃える方が良い場合もあります。
シュラフやダウンウェアなどをお探しの方は是非こちらの品揃えの豊富なリンクをご活用ください。
まとめ
- FP(フィルパワー)とは“羽毛のかさの高さ”を指します。膨らみの程度が大きい場合、ダウンが温かいということに繋がります。このフィルパワーの数値が高いものが、すなわち良質・質が高い物とも言えます。
- ダウンとは水鳥の胸毛の部分、フェザーとは水取りの羽の部分を言います。ダウンには保温性が優れているという特徴があり、フェザーは通気性や形状を保つという特徴があります。
- フィルパワーが高い場合暖かいのでダウンの量が少なくシュラフ自体の総重量を軽くすることが出来ます。フィルパワーが低い場合暖かさが不十分なことがあるので、その点を補う為にダウンの量をたくさん入れるので結果的にシュラフ自体の総重量は重たい物となります。
- 是非これらのポイントを抑えてご自身に合ったシュラフを選んでほしいと思います。